第一一話 不審者と遭遇す。

おこんばんわ☆jetです。


現在shingoは風邪真っ最中。
悪寒、頭痛、関節痛、咳、下痢の諸症状。
早朝から気立てのいい女医さんで評判の病院へ行った後に出勤し、
しばらくして早退しました。


これから安静にして寝まくろう!と
帰り道、しんどい身体を押して、ヒマ対策で近所のブックオフへ。
たくさんの人たちがノーカバーのマンガを立ち読みしてるものですね、家にも帰らず。
ちなみに何故でしょうか、本屋に入ると便意をもよおすのは。
体調不良の下痢をこらえ、足早に帰路へ。


一階の郵便受けを開けると、一通のお手紙。
管理会社からである。
「最近、屋上で不審人物が何度か目撃されています。見つけた際は警察へ通報願います」
shingoは最上階の6階在住であり屋上から侵入される可能性は高いことこの上ない。
しかしながら男子であることこの上ないし、盗まれてもいいものばかりでこの上ないため、読み流した。


いくつかの手紙やチラシを抱え、
エレベーターで6階へ。
今日に限って何故かカギを開けるのに違うカギを突っ込んだりして手間取る。
でドアを開くと、そこにはいつもの暗闇が広がっているはずが・・


出たー!暗闇の中に白い人影!しかも目が合った!
不審者「ワッ!」
shingo「ギャー!」
マンガのように尻餅をつくshingo。舞うチラシ。
と、その不審者、よく見たらshingoの彼女である。
今朝、病状を電話したので、心配して来てくれたのであろう。
どうやら驚かすつもりだったようであるが、タイミング的にちと悪趣味である。
それにしてもこの女性、どれくらいの時間を暗闇の中で過ごしていたのであろうか・・
普段穏やかなshingoも珍しくキレているようだった。


彼女「怒った?」
shingo「・・・・・・・。」
彼女「・・・・・・・。」
shingo「ごめん、今日は風邪うつすと悪いから、せっかく来てくれたのは嬉しいけど、帰ってくれないかな」
shingoの表情は、怒っているようにも謝っているようにも見える。
彼女「・・そう。。これもいらないかな。」
彼女はどうやら病人のshingoのために買出しをしてくれていた模様。袋を持っている。
それにしてもこの女性、どれくらいの時間、暗闇で袋を持ったまま立ちつくしていたのであろうか・・
shingo「あ・・ありがとう・・」
彼女「・・・・。」
shingo「でも、ごめん、今日のところは帰ってくれないかな・・」
彼女「・・・・。」
冷たい男である。行き過ぎたかもしれぬが彼女にとってはあくまでユーモアであったのに・・
彼女「これ、返すよ」
shingo「え?何で・・」
shingoの部屋の合鍵である。
彼女「だって、わたしが来ても迷惑そうだし・・」
shingo「・・・・。」
shingoは何かを言おうとしたが黙った。shingoの言いたかったことをjetが代弁してみるが、「来てくれるのは嬉しいけど、悪趣味な驚かしは勘弁・・」ではなかっただろうか。
shingo「・・・・。」
無言のまま合鍵を受け取るshingo。
そして冷たいような、悲しいような表情をしてshingoは言った。
shingo「じゃ・・」
彼女「・・うん」
ドアの閉まる音。


いくら何でもやり過ぎではないか、shingoよ。
わざわざここまで来てくれて、なおかつお見舞品まで用意してくれた相手に対して。
あの閉じゆくドアの向こうの彼女の悲しそうな瞳がjetの脳裏に焼き付いた。
あくまでユーモアじゃないか。心が狭すぎる!
こんなくだらないことで、二人の関係は再起不能状態である。


と、ドアが閉まると、即トイレに駆け込むshingo。
・・なるほど、どうりで余裕がなかったわけである。
shingoは驚かされて尻餅をついた際に
うんちをおもらししていたのであった。*1

*1:こうして必死で守った男のプライドであったが、関係修復のためすべてを告白し謝罪。今ではいい笑い話です。