第一三話 ばったり萌えについて


どーもーjetです。
今回は「ばったり萌え」についてのお話。


知人と意外なところでばったり出会う。
そんなこと、たまにありますよね。
もちろんそれはただの偶然なわけです。
shingoも根本的には分かっているでしょう。
されど人生。
それを運命だと信じたほうが、楽しいわけでございます。


これまでもshingoに「ばったり燃え」な瞬間は数多くありました。
それを逐一ここに挙げていったらキリがありませんので絞って実例。


大学3年の時、タイのカオサン通りで、とあるおっさんを発見。汗だくで足早に歩いていました。
彼は、shingoが2年前に訪れたインドのカルカッタで、同じドミだった人でした。
パッカーなら、カオサンで再会する、というのは実はそんなにレアな話ではありません。ですがこのケースは燃えたのです。
shingo「お久しぶりです!」
おっさん「・・・・?」
shingo「(覚えてないか・・)」
おっさん「あ・・カルカッタで・・」
shingo「はい!」
おっさん「ゴメン・・いま急いでて。また、地球のどこかで!」
そういってある方向に目線をやった後、走って路地に消えて行きました。
その方向にはポリスがいたのです。
そういえばおっさん、カルカッタん時は毎日ガンジャ吹かしてて目も虚ろだったっけ・・
ここはタイだもんな、激ヤバだ・・(終身刑?)


こういう時にshingoは思うようにしているのです。
この出来事は運命だと。
だとすると、この出来事はオレの人生にとって「何伏線(なにふくせん)」なんだろう、と。
単行本の4巻に登場したおっさんが、何故10巻の、メインストーリーと全く関係ないところで登場したのだろう、と。21巻あたりの「最終戦争後の世界」編でどこかの砂漠で再びおっさんと出会い、共にラスボスを倒すためのパーティーを結成することになる伏線なのか・・とか考えるわけです。
そうすると人生、盛り上がるわけです。


これが女性だと、燃えるというより萌えることになります。
別の年に行った旅で、アウトのためバンコクに戻ってきたshingo。
最終日前夜、ドミの共同スペースにいた一人の日本人女性。
shingoはその女性を見た時、当時付き合っていた自分の彼女にどこか似てるな、と思いました。挨拶はしたものの名前も聞かず、翌日、shingoは帰国の途に着きました。
そんな出来事も忘れた頃の、2ヵ月後。
shingoは住んでいた高田馬場から、新宿に買い物へ行くため自転車を走らせましたが、急にパンク。
仕方なく山の手で向かうことにしました。
で、電車に乗った瞬間、
(ん?この車両に何かある・・)
と、思ったのです。車両内を何となく歩きました。
すると、あの女性がいたのです。
目が合いました。(間違いない!)すると、
「shingoくん!」
彼女が叫んだのでした。
聞けば、shingoの帰国後、shingoが旅で出会った人と知り合い、彼からshingoの名前を聞き、覚えていたそうです。
このばったり萌えにさすがにshingoはヤラれました。
彼女も同様、「何これ、運命!?」と、燃え上がったのでした。


んで先日。
shingoは地元名古屋で、とあるイベントに参加しました。
高校の時の友人が参加しているJ−POP系のDJイベントでした。
たまたま墓参りで帰郷している時に誘われたのです。
友人に主催者を紹介してもらい、CDJ買うんで自分もアイドル皿回したい!と話すと、「帰郷の際は是非!」とのことで楽しい広がりな悪寒☆
しばらくして、そろそろ東京行きの新幹線に間に合わなくなるから、店を出ることに。
ところが主催者との別れ際、くだらないことでモめ、「もう二度と来ねえよ!」と捨てゼリフを吐くレアな展開に。
んで、地下にあるクラブのドアを開け、足早に階段を駆け上る途中でした、
「だっつ!」と言う女性の大きな声が後ろから。
顔は見なかったが、いま階段ですれ違った人物の声だろう。
shingoは中高男子高。『だっつ』はshingoの小学生時代のあだ名。
つまり、後ろにいる人物は、小学校の時の同級生女子であろう。
shingoは急いでいたしキレていたしで、止まらずに階段を上りながら振り返った。
(彼女の顔を見たところで名を思い出せるだろうか・・)しかしそんな杞憂は無意味だった。
何とshingoの初恋の○○さんだったのだ!
「○○さん!」shingoもビックリして大声で言った。
しかしshingoは状況的にそのまま足を止めなかった。
そんな急いでいるshingoを見て彼女は笑顔で言った。
「がんばって!」
shingoは彼女に、苦笑いにも似た笑顔を見せてその場を立ち去った。


何?このばったり萌え・・。しかも何?あの「がんばって!」って萌えゼリフ・・
タクシーの中でshingoは叫んだ。
「この展開、何伏線なん!」


shingoよ、フラグ立ってたのに・・